不動堂(お不動さま)(上高倉字堂西)

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 東谷の釣井から西谷に越す坂道の上にお不動さまがある。
 お堂は平成元年に改築されたもので、堂内の中央に厨子に納めた不動明王、両側に観音菩薩・薬師如来・弘法大師など、多くの仏像が安置されている。
 お堂の東側(字本願寺)には、この場所が津山城の鬼門に当たることから、元禄元年に城主森家の祈願所として建立された山伏寺の極楽山本願寺があった。この極楽山本願寺が廃寺となった後、その木材を用いてお寺の西側(字堂西)に不動堂を建て、本尊の不動明王を安置したと伝えられている。

「不動堂」の額は明治18年、鰐口は明治19年の作であることから、この頃の建立と思われる。また、山の上に残る参上様は火の神で、森家の火災よけとして祀られたと伝えられている。
厨子の中にある木札には、天保12年(1841)、弘化3年(1846)の年号が見られる。また堂内の仏像は、江戸時代上高倉村にあった地蔵堂(5か所)、阿弥陀堂(3か所)、観音堂(2か所)、薬師堂の本尊を不動堂の改築の際に合祀したものと思われる。
 庭には石仏と亥の子石があり、護摩焚きの木組みが準備されていた。古くは釣井・前田・宮ヶ峪組合がお祭りをしていたが、現在は上高倉町内会が管理と祭祀を行い、秋には護摩法要が行われている。(2013.6.14取材)(文:高倉の歴史と文化財より)

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参道?

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本殿の中

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ろうそく立てがある。                 木のろうそく立て

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極楽山 本願寺軒札          本堂右の空き地に極楽山 本願寺があったらしい。

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この手水鉢には木の栓がある。          この石碑はいのこの石だったらしい。