土人形展 (M&Y記念館)

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2017年6月9日に棟方志功・柳井道弘記念館(M&Y記念館)へ出かけて来ました。全国郷土玩具土人形を収集(約2000点)しておられる杉本耕司さんの集められた人形の一部です。現在杉本さんは、津山郷土玩具愛好会を主催されています。次第に作られなくなった(失われていく)物を土俗文化と位置づけて研究されています。城東むかし町家(旧梶村邸)でも展示されています。(年に数回の入れ替え)


曽我五郎・舞鶴
先年市川海老蔵・坂東玉三郎に依り京都・南座にて公演されました。
江戸末期より長野のリンゴ農家の副業として代々製作せれて来ました。
立ヶ花土人形

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高松張子
寛永末期の創始と言われています。 
中でも宮内フサ(明治16年生昭和60年没)は102才まで現役で製作を続けました。
鯛えびすは昭和34年の年賀切手にもなっています。
素朴ながら躍動感のある姿は 棟方志功の版画にもなっています。(棟方が68歳の時にフサさんと出会い描いた)

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宮内フサさんの102歳の時の作品        鯛えびすは昭和34年の年賀切手にもなっています。

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つり鐘引金太郎      広島 常石張子 福岡 弓野土人形  福岡 津屋崎土人形 
 琵琶湖に落ちた三井寺の鐘を引き上げた金太郎です。
京都・伏見人形(明治中期)
坂田金時
渡辺綱・卜部秀武・確井貞光と共に源頼光四天王として「大江山酒呑童子」を退治したのは元弘3年(1333年頃)といわれます。その後人形浄瑠璃・歌舞伎にも登場し子供の病気除け・強健のおまじないとなります。
九州への長征の途中勝央町で没したと伝えられています。たくましい全国各地の金太郎人形をご覧になって下さい。

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全国各地の花魁
秋田 八橋土人形(廃絶)静岡 坊の谷土人形鹿児島 帖佐土人形(廃絶)京都 伏見土人形

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愛知 三川土人形(廃絶)    愛知 三川土人形(廃絶)    長野 土人形

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歌舞伎・鞘当
深編笠で青地に濡燕の着流し
作州津山に縁りの天下一の美男子名古屋山三郎と黒地に稲妻模様の羽織の恋仇不破伴左衛門です。
花の吉原で刀の鞘が当たり立回りとなるが花魁「葛城」の仲裁され見栄となります。
愛知・三河土人形

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久米土人形・廃絶                作楽神社縁りの児島高徳
 創始は文化2年(1805年)と言われ伝承200年になります。
 最後の作者は岸川武士。
 特に子守布袋は、全国に類を見ない珍しい人形です。
「ふるき世のわざを伝えて 今もなお いそしむ君は心ゆかしき」
作楽神社縁りの児島高徳(島根・長浜土人形)(昭和初期)
 大浜土人形(愛知)

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山形。酒田土人形                        京都 伏見土人形 

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ふぐ乗り大黒                   歌舞伎「本朝二十四孝」
昭和初頭の創始の時は活きたふぐを見た事がなく大変苦労したそうです。
長野の農家で副業で六代にわたり作られています。
歌舞伎「本朝二十四孝」
武田信玄の嫡男勝頼と上杉謙信の娘八重垣姫です。
二人は恋人同士ですが両家の勢力争いにその恋は翻弄されます。
歌舞伎特有の荒唐無稽な話しです。
愛知・三河土人形(大正末~昭和初期)


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杉本耕司さんです。