新津山国際ホテル建設予定地発掘調査現地説明会

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2017年9月10日(日)午後1時30分~3時、津山市教育委員会が実施していた、新津山国際ホテル建設に伴う埋蔵文化財発掘調査の調査成果の現地説明会が(第1回は2017年6月4日)行われました。
 今回は近世の城下町における屋敷地を区画するためとみられる柱穴列や建物の基礎部分とみられる石垣などが確認されました。また、井戸の遺構も見つかりました。

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ホテル建設予定地には、津山藩の米蔵や重臣の屋敷があったとされています。

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地下水位が高いために水が溜まっています。

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第2回発掘調査現地説明会の様子です。

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層位について説明する津山市教育委員会文化課職員さんです。

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近世とみられる柱穴列や石垣です。

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石積みの溝です。

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石積みの井戸は直径約90cm、深さ約2mです。

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中から瓦や下駄などの木製品、貝類などが出土しました。今でも水がわいています。

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埋め立てられた土にも瓦が多量に含まれていました。  柱穴列です。

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井戸からの出土品です。              サザエやカキなどの貝類です。

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陶磁器の破片です。             銅銭や種子などです。


津山城跡(国際ホテル建設予定地)発掘調査現地説明会資料
調査位置
 今回の発掘調査位置は、津山城にある6つの門のうち、二階町門から城内に入ってすぐ左手にあたります。すなわち、津山城のいわゆる「堀ノ内」にあたる場所で、また津山城の堀に隣接する位置です。(第1図参照)
 居住者層としては、城内であることから藩主一門もしくは家臣団の中でも重臣クラスの居住地に該当します。
 この区画は、さらに3区画の屋敷地に分かれています。今回の発掘調査区はこの3つのうち、中央のものと南側のものにそれぞれ該当します。
 現在残されている絵図等からみると、江戸時代を通じてこの屋敷地の区画は変更されずに使用されたと考えられ、今回説明する位置である中央の区画は、「御蔵」「蔵」「御米蔵」「蔵屋敷」「詰米御蔵」「詰米蔵」と表記されていることから概ね米蔵、そして南側は屋敷地もしくは米蔵として使用されていたといえます。(第2図 第3図参照)。
 また、これらの区画内の建物は、第3図右下の図にみられるように、明治初年にはすべて取り壊されたとみられます。今回の調査によって確認された石垣や溝は、各種の絵図と比較しても極めてよく一致しているといえ、さらに層位的な検討から近世城下町に伴う遺構と判断しました。(2017年6月4日説明資料)

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津山城の内堀の配置図(1図)                 (2図)

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         (3図)
津山藩の米蔵や重臣の屋敷があったとされている位置です。

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北半部分の古い時期、新しい時期の遺構(上が新しい)