かがみの近代美術館(鏡野町)

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 かがみの近代美術館は、一部の画家は再評価されてはいるものの、その多くが忘却の彼方へ置き去りにされようとしている国内の"夭折・未完の画家"を中心に紹介しています。 館主がサラリーマン時代に人知れず収集したコレクションを並べた、誠にささやかな"自称美術館"ではございますが、少しでもこうした不遇の画家たちの顕彰の機会になればとの思いで開設させていただきました。
想えば、昔見た夭折画家展での『才能はあった、情熱もあった、ただ時間だけが無かった・・・』というフレーズが今も心の奥に残っています。願わくは、遺された小さな作品に、失われた可能性の大きさ、そして生きる尊さを感じていただければ幸いです。
 尚、夭折そのものをテーマとするのではなく、残された時間が短かった若い画家たちが"どのように生きようとしたか"に主眼を置き、皆さまとともに思いを巡らせたいと思っております。

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 古民家でシニアの方々がゆっくりと鑑賞していただける空間の提供に努めてはおりますが、当館が最もメッセージを伝えたいのは若い人たちであり、時空を超えて同年代の生きた証としての作品と向き合っていただくことを願っております。
もとより高価なものは一切ないサラリーマンの等身大コレクションである点をお許しいただき、ご来館の上、時間の許す限りゆっくりとご鑑賞いただきたいと存じます。

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かがみの近代美術館は、築100年以上の古民家を美術館としてリノベーションいたしました。
現代建築には無い 古き良き時代の面影も 是非お楽しみください。

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 また、岡山県・・・というより日本を代表する"やきもの" 備前焼の秀作(現代作家を中心)を展示させていただいております。当館では絵画、花、そして古民家を引き立てる"脇役"を務めますが、是非ともご来館いただき、伝統作品の持つその素晴らしさ、空間をも支配するほどの力強さを実感いただければと思っております。かがみの近代美術館 館長 辻本髙廣
(文:かがみの近代美術館)(2018年6月30日撮影)

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                        床と押入がリノベーションにより
                        素敵な空間に変わっています。

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古民家を改築した館内には、どっしりとした古民家独特の大きな梁や階段タンスなどと一緒に、いたるところに辻本さんのこだわりの家具などが脇役で作品に重厚さを与えています。

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絵画と備前焼の展示風景です。(備前焼が置いてある所は元縁側だったそうです。)

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二階の展示風景です。

2018年4月28日にオープンした、「かがみの近代美術館」館長の辻本髙廣さんは、奈良県のご出身だそうです。辻本さんは、若くして亡くなった画家たちの絵に惹かれ集められたコレクション100点を含め約500点の絵画をお持ちで、ゆくゆくは長野県に美術館を造りたいという憧れもあって、物件を探したけれどなかなか気に入った物件が見つからず、インターネットで探していたところ、偶然に見つけたのが鏡野町の古民家だったそうです。また、この地を選んだ理由は、「雰囲気が長野県に似ていたから。」だそうです。今年3月定年退職を機に鏡野町へ移り住んでこられたそうです。


かがみの近代美術館(鏡野町奥津川西692 電話:0868-52-0722)
入 館 料 お一人様700円(お飲み物付)小学生以下は無料
開館時間 9:00〜18:00(入館受付は17:00時まで)
休 館 日 毎週月曜日(月曜日が祝日、振休の場合火曜日)