忠兵衛鎌製作所

城東街並み保存地区トップ本家忠兵衛鎌製造元忠兵衛鎌製作所荒神曲がり

旧出雲街道を歩いて荒神曲がり近くまで来ると、屋根に煙だしのある鍛冶屋さんが2軒あります。
その内の1軒が「本家忠兵衛鎌製造元」13代目にあたる杉山為一さんのお店です。


昔、鍛冶屋さんは26軒あったそうですが、今では2軒だけになっているそうです。杉山為一さんの家のお墓に刻まれている年は元禄11年とあるそうです。


草刈鎌厚鎌・造林鎌・各種包丁の専門製作販売

〒708-0832

津山市東新町70番地

TEL.FAX0868-22-7403


▲お花好きな奥様の活けた花だそうです。

▲長年杉山さんと活躍している鍛造機(タンゾウキ)ベルトハンマーです。

学生時代は、2つふいごがあって、天井から鎖で吊り下げて、鉄鍋で朝ごはんを炊いていたそうです。学校へ行くのにギリギリになっていたそうです。

▲畑の横の母屋です。

奥様は裏戸を開けると見える景色がお好きなのだそうです。

▲ふいごの神様。

ふいご=鍛冶屋の神様のこと。火をおこすための送風機で、機械・金属加工工業(かつての鍛冶屋)の護り神です。

▲「鳥休めの瓦」

この瓦の一番高いところを(てっぺん)を「鳥休めの瓦」というのだそうです。

なんでも鳥が休むのに丁度良かったからじゃないかとのこと。

▲お店の入り口

煙だしは、ガラスがはまっていますが、冬になると雪が舞い込んできて寒いので、ガラスをはめられたそうです。

▲天井の太い梁

▲天井の煙だしのことを「あま」と言うそうです。かつてはここから雪が降ってきて冬はとても寒かったそうです。

▲巻物には天保時代の町の間取りがびっしりと書かれていました。元のままの住人は今では、2軒しかないそうです。

▲屋号の「のれん」

▲包丁をといでくださいますよ!

▲お花や野菜は自家製です。

奥様の丹精込めた自慢の畑です。畑には、お花や野菜がすくすく育っていました。長年城東に住んで商売のかたわら子育てしながら、頑張って来られ、今でも現役でご主人のお手伝いをしておられるそうです。

どんな小さなことでも、お二人は幸せと受け止められるお人柄に温かさを感じました。

いろんなご苦労話を聞きながら、お二人仲良く、お元気でまだまだ活躍していただきたいと願いつつ。


○抜群の切味と耐久力を誇る。

津山特産

本家忠兵衛鎌の特長は

1忠兵衛鎌は、.数百年の伝統と共にご愛顧いただいています。

2.忠兵衛鎌は、独特の鍛造法で一丁毎に入念に製作いたしておりますので、とく切れる事と耐久力は絶対他品の追従を許しません。

3.忠兵衛鎌は、両刃で、鋼が中心部に入って居りますので、表刃と裏刃を同じ回数で砥いでください。裏刃はなるべく水平に砥いでください。


▲登録商標が入っています。

▲包丁や鎌の製品は兵庫県で売られているそうです。

▲杉山為一さんの作った包丁や鎌

▲これが包丁の出来るまでの順番だそうです。(向かって右端から)

▲炉にくべるコークスだそうです。

昔は木炭(松炭が一番)だった。燃焼時に炭素が鋼に入るので、特に刀作りにはよいそうです。

中国山脈の瀬戸内側の蹉跌は鉄、日本海側の安来は鋼(はがね)で、だんごみたいになっていて、津山まで馬に積んで持って来て、上斎の鉄をはさんで鎌を作っていたとのことです。

▲ここで、あらかた整える。炉の側には水打ちの水が置いてあります。

▲この機械で研ぐのだそうです。

▲鍛造機(タンゾウキ)ベルトハンマー

ハンマーをベルトで吊っているのでベルトハンマーという。手で叩く様にやさしく打てるので、刀も作れる機械だそうです。昔は、「息をすると乱れるから、大きな息はするな。」と言われたそうです。手打ちは、疲れてくると同じ所は打てないのでそう言われたのだそうです。