立原位貫

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2008.11.16  立原位貫(たちはらいぬき)の浮世絵版画作品展関連記事はこちら

立原位貫展ですが、好評につき一部作品を入れ替えして12/28(日)まで延長することになりました。
作品の入れ替えは、12/4(木)夕方から行い、12/5(金)より新しい作品が展示される予定です。

▲立原位貫(たちはらいぬき)さんの奥様の祖父が、なんと、津山市小田中の白加美神社のすぐ側に疎開されていたことがあるそうです。

たった一枚だけ残っていた写真と比べたら、手すり等、当時の姿のままで、びっくりしたそうです。

▲素敵なお召し物だったので、質問攻めになった奥様です。


京都で和菓子屋をやっていて、配達もしております。

一緒に出かけることは年に数回しかないのですが、前回、電車に乗って津山に来たんですが、風景が美しかったので今回も電車で来ました。

(位貫さん談)

▲立原位貫さんは、ジーンズの良く似合う、とても穏やかで素敵な方で、お会いした方は皆さんファンになったようです。

▲立原位貫さんは、江戸時代の浮世絵(国芳、英泉など)の復刻で日本の浮世絵研究の第一人者です。

▲上が竹取物語の本

江國香織/文、立原位貫/絵 『竹取物語』

立原さんの木版画の本物が2008.11月30日までM&Yで観られます。

▲ギャラリートークの始まり

▲木版画の作り方や、当時のえのぐは何でつくっていたか等の質問に、一つ一つ丁寧に説明してくださいました。

▲熱心に質問するみなさん

▲復元は。先生がいなかったので、徹底的に自分で調べ(江戸時代の未使用の紙など)江戸時代のものを使って作ったそうです


立原さんは、東京でジャズミュージシャンでしたが、国に帰りフリーターをやっている時、浮世絵を見て版画でもやってみようかと思ったのが、この世界に入るきっかけだそうです。

2年間はバイトをしながら、美術館や画集をみながら独学で勉強したとのことでした。初めて手がけたのはガイコツだそうで、、昼間はアルバイトして夜作品(36版)を作ったそうです。

▲最初につくった作品


▲当時の浮世絵は、規制があってお上が決めていたそうで、一つの作品は12版だったそうです。

(渓斎英泉 おてんばそう)

▲どれをとっても緻密な作品です。

▲竹取物語の表紙になるはずだった版画ですが、中ページになったとのことでした。


▲美しいバラ (2007年12月)

弟子はとらないの?

「教えたくても教えられない仕事なので、本人がやらないと出来ないです。」と応えられていました。

▲ 2000年制作

最後の段階で失敗した場合には?

「周りを彫って最後に顔を彫るんですが、緊張感を持って彫るので失敗はしない。」また、当時は分業作業をやっていて、弟子が彫って最後に親方が顔を彫っていたそうです。

だから、昔は線の太さが違う作品があるのだそうです。

▲近くでは、あさがおが咲いていましたよ。

▲竹取物語の表紙になっています。

ある程度アレンジしているそうです。「物語は古いが、私は今生きているので、当然現代も入っています。」

また、ガラスを通してみると木目が分からないのでガラスを外して展示してあります。また、絵の具の特徴を見て欲しいです。

▲かぐや姫でしょうか?

▲ 最新作版画

▲とても木版画とは思えませんね。

▲夢枕 獏さんの本『シナン(上)』 の表紙を飾った。(左側の絵)

夢枕 獏さんとの馴れ初めは、サライの記事を見て小学館の連載の仕事をしてくれないか?と言われ、最初は断ったが、本人が来てくどかれたそうです。

▲なぜか懐かしく思えました。

▲国芳の宮本武蔵と大鯨(写真上)

▲色が素敵でした。

立原さんのやりたいことは?

「いっぱいやりたい事がある。例えば、日本の伝統的な木版画を基礎として(紙・えのぐ・バレン・版木etc)、新しい物をつくりたい。

空気感を表現したい。

梅が咲いている場の空気を描きたい。最近は日本の部屋に一つ物を置くことによって、花がある所の空気がテーマです。」

▲うめ

立原位貫さんの大きな作品画像が見たい方は、こちら