2024年3月24日に行われた「10周年記念津山音楽コンクールの上位入賞者披露コンサート」が、音楽文化ホールベルフォーレ津山にて開催されました。
　その会場に史上最年少で「ショパン国際ピアノコンクール in ASIA」プロフェッショナル部門で銀賞を受賞した中島結里愛（ゆりあ）さんを訪ねてきました。
　中島結里愛さんは、現在14歳（岡山県立津山中学校2年生）で、昨年12月28日に横浜みなとみらいホールで行われた第14回ヨーロッパ国際ピアノコンクール in ジャパン特級部門（年齢制限なし）において、金賞（第1位）と、杉谷昭子賞及びグランプリをトリプル受賞されています。

出演前のリハーサルにお母さまの千香さんと楽屋に来られたところです。

中島結里愛さんは14歳ですがとても落ち着いていらっしゃいます。お母さまによると、緊張する事はほとんどなく、とても度胸のある娘さんだそうです。

トリで演奏する中島結里愛さん登場です。

中島さんの演奏を聴こうと大勢の出演者さんやご家族のみなさんが会場の中へ入られていました。

楽曲を学ぶ際は、作曲者がどういった思いで、またどういった状況で作曲したか、文献を読みながら作曲家の歴史を知り、先生と一緒に考え、自分なりに想像しながら演奏するそうです。

「テクニックは小さい頃から母に教わり、難しいパッセージも比較的短時間で弾けるようになって来ました。質の高いレガートや呼吸感を出す事などが現在の課題だと思っています。」

「最近は音楽から情景やイメージがより鮮明に見えるようになってきています。先生と、弾く曲のイメージを分析しながら、どうやったら詳しく音に出来るか等話し合っています。先生はいつも私のいい所を伸ばしてくださいます。」

10周年記念津山音楽コンクールの上位入賞者披露コンサート会場を魅了して演奏会は無事に終了しました。隣で「ブラボー」の声が上がりました。

3月17日ご自宅でペットのヘミちゃんと、はにかみながら撮影に応じてくださいました。
　ヘミちゃんとお散歩したりして、自然と触れ合い、心を養いながら、平日は平均3～4時間、休みは7～8時間練習をしているそうです。「もっと読んで、聴いて、学んでいきたいし、将来は世界中の皆さんに夢を与えられるようなピアニストになりたいです。」と夢を語ってくださいました。
　お母さまから名前の由来をお聞きすると、多くの人に愛され、世界の懸け橋となってほしいと結里愛となずけられたそうです。結里愛さんは、どことなく静かなイメージですが、内面は芯の強い女性だなぁ～と感じました。これから益々ご活躍されますよう応援しております。

先生から
　結里愛さんは毎回空港から電車を乗り継いで直接レッスンに来られ、ハードな時間が連日続いても、疲れた顔を一つも見せず音楽に没頭してくれます。
　曲に対しての精神的な理解度が深く、どんな質問をしても自分の言葉で必ず答えることができる素晴らしい才能の持ち主です。
　ヨーロッパ国際ピアノコンクール in Japanでは史上最年少で特級グランプリを獲得し、その褒賞として今年の夏にスイスでのリサイタル、イタリアでのピアノ協奏曲という信じられない機会を頂きました。全ての舞台へ注力して今できる最高の演奏を実現し、世界へ羽ばたいてくれることを願っています。

中島結里愛 プロフィール
2009年12月生まれ。
岡山県立津山中学校2年生。
4歳よりコンクールに出場し、国内外の数々のコンクールに於いて上位入賞を重ねる。
近年は下記大会にて史上最年少受賞。
・第25回ショパン国際ピアノコンクール in Asia プロフェッショナル部門（30歳以下）銀賞。
・第14回ヨーロッパ国際ピアノコンクール in Japan 特級部門（年齢制限なし）
　金賞第1位・グランプリ・杉谷昭子賞。
・第21回大阪国際音楽コンクール リサイタルコース（年齢制限なし）最高位。
・第7回Kクラッシックピアノコンクール（年齢制限なし）第1位。
・第8回津山音楽コンクール 全部門総合グランプリ

9歳よりドミトリー・リュトコフ氏他モスクワ音楽院教授より指導を受ける。またアンジェイ・ヤシンスキ氏、ディーナ・ヨッフェ氏を始め多くの著名ピアニストのマスタークラスを受講。
これまでに、藤崎須美子、清水敬子、梅村知世各氏、現在松嶋知香氏に師事。