北川宏人さん

1967年/滋賀県生まれ

1989年/金沢美術工芸大学彫刻科卒業

1990年/渡伊、ミラノ、

アカデミア美術学院彫刻科 入学

1998年/カラーラ、アカデミア美術学院彫刻科卒業

2004年/帰国


北川宏人さんは平成5年 (1993年)に津山に来られたそうです。日本の大学卒業後はイタリアへ留学。その間、イタリアの美術学院の夏休みには帰国し、津山の工場で働き、苦学し ながら卒業。その後、イタリアで彫刻活動を長年していたそうです。イタリアでも数々の賞を受賞。

宏人さんの最初の個展は「くらや」さ ん で行った「親子展」だったそうです。

お父様は津山市国分寺在住 の画家 北川恒夫さんです。(宏人さんの本籍も津山市だそうです。)

また、2008年7月25日~8月24日まで「魅惑の象-具象的なるかたち(仮)」茨城県つく ば美術館で展示されるそう です。


▲津山リージョンセンター

現在宏人さんの作品は、東 京近代美術館の工芸館(2体)。

金沢21世紀美術館(5 体)。それに津山リージョンセンター(1体)にあります。



▲アートトップ2008年 1月号表紙(左:ニュータイプ2005ブルー/金沢21世紀美術館蔵)

▲東京国立近代美術館工芸 展のポスターには北川さんの作品が。.2007


【個展】(抜粋)

1998年/奈義町現代美術館、岡山

2001年/高島屋美術画廊彫刻コーナー、東京・日本橋('03)

2002年/ヨシアキ イノウエギャラリー、大阪('03・'04・'06)

スパッツィオ コンソロ (マレッラ アルテ コンテンポラーネア)、ミラノ・イタリア

2007年/新宿高島屋美術画廊、東京 など

【グループ展】(抜粋)

2004年/プレミオヴァスト(ヴァスト美術館、ヴァスト・イタリア)

2005年/アートフェアー東京('07)

もうひとつの楽 園~Altemative Paradise(金沢21世紀美術館)

2007年/ジャパニーズ・コンテンポラリーアート

(ギャラリーサンコンテン ポラリー、ソウル・韓国)

BTAP5周年展、 BTAP北京・中国

アジアンコンテンポラリー アートフェアー、ニューヨーク

「工芸の力ー21世紀の展 望」(東京国立近代化美術館工芸館)など

▲金沢21世紀美術 館.2005

▲大阪心斎橋のInoue Gallery.2006

▲アートトップ 2008.1月号から

▲アートトップ 2008.1月号から

▲倉敷のギャラリー K.2003


作品の主な取扱画廊

★ヨシアキ イノウエ

ギャラリー

〒542-0085大阪市 中央区心斎橋筋1-3-10

心斎橋井上ビル3F

TEL:06-6245-5347

★東京画廊

〒104-0061東京都 中央区銀座8-10-5第4秀和ビル7F

TEL:03-3571-1808

▲倉敷のギャラリー K.2006

▲新宿高島屋美術画 廊.2007

▲福山の Atime.2002

▲大阪心斎橋のInoue Gallery.2002


▲宏人さんのアトリエ

「津山でお世話になった皆 さんのことはいつまでも忘れないで活躍してほしい。」とお父様談。

「津山瓦版」も益々の活躍 を楽しみにしております。


私の作品は「テラコッタ」と呼ばれる素材・技法で作り出しています。このテラコッタとの出会いは、 イタリア留学がきっかけとなりました。日本 では金沢美術工芸大で彫刻を学んだのですが、当時、多くの学生が興味を抱いていたのは、野外モニュメントや公募展などに向けての制作でした。ところが、そ れは私にとってはまったく興味がなく、マリノ・マリーニやジャコモ・マンズーなどのイタリアの具象彫刻に憧れていました。

卒業の翌年、かつてマリー ニも教鞭を執っていたというアカデミア美術学院に留学することとなり、そこである一人の教授からテラコッタの特殊制作技法を聞かされたのです。土(粘土) と自分との関わりが、そのまま作品に生かせるという手法に強い衝撃を受け、その後一貫してこの技法を用いて制作しています。

私は常々、テラコッタによ る私の作品は工芸的要素の高い素材だと感じています。モデリング時の息づかいやそのテクスチャー、時には指紋までもがリアルに表面に残り、全てが一体と なって作品を包み込みます。とくに衣服の、テラコッタの肌感とでもいえるような素材感は、自分の作品に欠かせない重要な造形要素です。<ニュータイ プ>シリーズ(2003年)は、あまり努力を露出しないでスマートに出現してくるような現代の若者をマンガやアニメに登場してくるヒーローのイメー ジと融合させて作り出しました。

昨年夏からのシリーズは、 男女の性差が感じられなくなった今時の若い人たちがテーマになっています。都会の雑踏の中に、普通に見かける若者たちですが、どこか心の疲れをかかえてい るような、そんなイメージが私にはあります。猫背や細身の体、焦点が定まらない瞳など、現代日本の独特な人間像を感じて表現してみました。

最近は<日向タク ト>や<桐島ちよ子>といった実存する人物ではないが、具体的な名前を題した作品の制作を手掛けております。ニュータイプや漫然とした 若者たちよりも、日本人の進化した"かたち"をより鮮やかに映し出していければと考えています。 (北川)