【津山人】上田順子さん
津山市の市街地から北へ約10キロ。吉井川の支流である横野川をさかのぼると、200年の長きにわたって手漉き和紙を作り続けてきた「上田手漉和紙工場」があります。
その上田家の6代目の岡山県重要無形文化財の上田繁男さんを支えて来られた妻の順子さんです。彼女は趣味で版画や絵画などを制作していますが、城東地区にある「和蘭堂」の壁に飾られた彼女の2枚の版画作品を拝見し、なんと素敵なんだろうと魅せられ、さっそく会いに行きました。
順子さんの明るく、くったくのない笑顔と素朴な人柄がそのまま版画に映し出されていて益々ファンになってしまいました。
いつか横野和紙で刷られた版画作品の展示会(自他)を開くのが夢だそうです。(2022年1月24日)
「和蘭堂」に飾られていた上田順子さんの版画作品です。
上田順子さんの版画作品「煮塾の図」です。
上田順子さんの版画作品です。
横野和紙で仕上げた順子さんの作品たちです。
壁に飾られている版画作品です。
永礼孝二さんの木版画です。 日下賢二さんの木版画です。
日下里美さんの素敵な版画です。 箔合紙を使った版画
昔の版木を使って横野和紙で刷られた作品です。
壁に飾られている素敵な版画です。
壁に飾られている植月行雄氏の版画 作品です。
植月行雄氏の遺作
横野和紙の生産が始まったのは江戸時代で、現在は上田さん方だけが伝統を受け継ぐ。
金箔の保存に用いられるほか、古文書修復などの用途でドイツやカナダなどにも輸出されています。
津山市の市街地から北へ10キロ。吉井川の支流である横野川をさかのぼると、川沿いに佇む「上田手漉和紙工場」がある。前にはレンガ造りの大きな釜が置かれている。上田家は文化年間(1804~1818)に津山藩・松平家の御用紙作りを拝命して以来、200年間にわたって手漉き和紙を作り続けてきた。現在、和紙を製造しているのは、6代目の上田繁男さんと妻の順子さん、7代目の康正さんと妻の裕子さん一家。昭和30年代までは、上横野地区でほとんどの家が紙に関する仕事に携わっていたが、現在は上田さん一家が営む「上田手漉和紙工場」の一軒を残すのみとなった。
素敵な表札です。
黙々と仕事をする順子さんです。 長年の作業を物語る順子さんの指です。
煮て軟らかくし川で洗った三椏を乾燥中 夫の岡山県重要無形文化財保持者の繁男さんです。
寒さが最も厳しくなるころ、ミツマタの川ざらし作業が行われます。
紙を漉くのは長男の康正さん
和紙を綺麗に伸ばす作業は順子さん 出来上がった紙の成形は御主人の繁男さん