平櫛田中美術館(井原市)・平櫛田中彫刻美術館(小平市)

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平櫛田中(ひらくし でんちゅう)昭和54年12月30日逝去(107歳)
 岡山県民が誇る井原市にある田中美術館を初めて訪れたのは十数年前で、今とは違う雰囲気の美術館でしたが、その時「幼児狗張子」(ようじいぬはりこ)に出会って衝撃を受けたのを覚えています。それはなんとも言い難い、田中さんの幼くして亡くなった長男をモデルにした彫刻でした。田中さんの作品を通して、だれもが田中さんの生き方、考え方そのものに感動するのだと思います。

 また、田中さんが約20年間かけて制作した大作「鏡獅子」を、東京の国立劇場に飾るとき、国が2億円で買い上げようとしましたが、「お金はいりません。この作品は私一人で作ったものではなく、六代目菊五郎さんと2人でこさえたもんです。お金をとったら、あの世で六代目さんに会ったとき、あいさつのしようがないですよ。」と答えたそうです。(平櫛田中美術館HP)(平櫛田中彫刻美術館HP

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井原市立平櫛田中美術館の裏駐車場から写す。   田中苑の銅像です。

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表玄関には、田中さんが最も影響を受けた 岡倉天心の像が立っています。

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田中さんが東京美術学校の教授をしていたとき、学校に着くと毎朝、天心像の前で最敬礼していたそうです。また、天心の死後、何十年経っても師の恩を忘れたことがなかったと言われています。

田中語録
・今日もお仕事、おまんまうまいよ、びんぼうごくらく、ながいきするよ
・六十、七十は鼻たれ小僧、男ざかりは、百から百から、わしもこれからこれから
・人間いたずらに多事、人生いたずらに年をとる、いまやらねばいつできる、 わしがやらねばたれがやる

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狛犬                      上野桜木アトリエ

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上野桜木アトリエ

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上野桜木アトリエ

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上野桜木アトリエ

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平櫛田中旧蔵書(上野桜木アトリエ)


2015年9月21日訪問した「小平市平櫛田中彫刻美術館」の様子です。
 田中さんの美術館が東京にもあると知り、友人と訪ねてきました。当時最寄りの駅からタクシーで行けば何とかなると思っていましたが、タクシーの運転手さんも知らないという事で自分たちの足でやっとの思いでたどり着き、玄関先の大きなクスノキの原木に感動し、沢山の素敵なグッズを買い込んで帰って来たのを覚えております。


 当館は、日本近代木彫界の巨匠、彫刻家平櫛田中翁(小平市名誉市民・文化勲章受章者)の終えんの館を保存し、広く市民の皆さんに公開するため設置されました。
 生前、翁が愛用した身の回り品や道具類を通して、その生活の一端にふれ、展示作品から彫刻芸術の真髄を感じ取り、翁が慈しみ散歩をした庭園を眺めながら、平櫛田中芸術を味わっていただきたいと願っております。(看板より引用)

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小平市平櫛田中彫刻美術館玄関の看板です。

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小平市平櫛田中彫刻美術館玄関です。

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田中さんはこの大きなクスノキの原木を100歳のときに購入。この原木で彫刻ができるようになる頃、田中さんは120歳を超えていることになりますが、「まだまだ作りたい作品がある」と語っていたそうです。

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平櫛田中彫刻美術館近くの玉川上水をテクテク歩いてみました。

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国指定史跡 玉川上水(小平発展の基礎となった玉川上水)
 小平市付近は、火山灰が降り積もってできた土地で、雨がしみこみやすく、水の乏しい地域でした。江戸時代に玉川上水が完成すると、この水を利用して、小川九郎兵衛らにより、明暦2(1656)年、小平市の前身である小川新田の開拓が始まりました。このように玉川上水は、現在の水と緑の豊かな小平の発展の基礎となりました。(看板より引用)
(田中美術館許可済み)