津山城完成四百年記念講演会「石の声を聴く」

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2016年11月16日、津山国際ホテルにて、公益社団法人 津山市観光協会の主催で、津山お城まつり協賛「石の声を聴く」ー石積みの第一人者が語る津山城と石垣ーと題して津山城完成四百年記念講演会がありました。
 講師は穴太衆積十四代目 粟田純司氏で、安土城、彦根城、高知城、竹田城など多くの史跡の石垣修復にあたられ、平成24年文部科学大臣より「選定保存技術保持者」に認定されておられます。(上記写真:挨拶は竹内佑宜津山市観光協会長)

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粟田さん曰く、「穴太衆は築城の盛んな時には、全国で1000人を超えており棟梁は10人くらいいて、職人はその土地に住みつきお抱えになっていたのでは。」と話されました。
また、「安土から38年間仕事をしてきたが、ある時親父から"お前も石の声を聴け"と言われた。その時はあまり意味が解らなかったが、11年位経ち親父から仕事を任された時、なぜだか知らないが、どの石を入れようか?と思った時に目に留まる石があり、コトンと音がした。これは石がOKしてくれたんだと思った。それと同時に人間性が変わってきた。私生活でも物事を決める時には、今までは俺の言うことを聞け!と言っていたが、皆の声を聴いてみようか?と思うようになり、あれっ?これは私生活でも同じではないか?と気づいた。人間が丸くなって変わったことが、石積みをやっていて良かったと思う。」と話されました。

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江戸時代、森 忠政によって廃城であった鶴山城を津山城と改名し、本格的に津山城築城に着手したと聞いております。
その際、森藩時代に穴太村(現 大津市穴太)出身の戸波平衛門が責任者で石垣普請の指揮をとったと津山市史の文献にも記載されています。その事からも津山城の石積みに穴太衆が深く関わっていた事がお分かりいただけるかと思います。(文:配布資料から)

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「石の声を聴く」ポスター