男女山 金光院 吉祥寺(鏡野町)

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 当山はかつて七百有余年の昔、男山(おんやま)の東麓に山を負い、香々美川を眼下に堂・伽藍の荘厳さは、想像に絶するものであったといいます。
 しかしながら、慶長年間に暴風雨のため、男女山の半腹より崩壊し、境内・外の土地、建物及び什器を流失するところとなりました。そのために字旧寺に移しましたが、その後再び洪水のために流失し、今の地に移しました。
 明和三年(1766)、観深上人が堂宇を建立し、大変壮観であったといいます。残念なことに明治十三年火災により焼失し、堂宇を再建しました。
 平成十六年より堂宇・境内の整備事業を行い、伽藍の荘厳大いに整い、現在に及んでおります。
(文:『高野山真言宗美作八十八ヶ所霊場』より)(写真:2019年9月16日)

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男女山 金光院 吉祥寺

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山門                      本堂

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本尊:毘沙門天王                    

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渡り廊下                    客殿

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水子地蔵                    ご詠歌

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蓮の花が境内いっぱいに咲くころ再度お尋ねしたいと思いました。


男女山八十八ヶ所霊場
 本堂横から渡り廊下を横ぎり望みますと、八十八番石仏があり、霊場の遙拝が可能です。
男女山八十八ヶ所霊場は新田浄心師の発願により、大正四年十一月、各地の名士の寄進により、石仏を勧進。往時は巡拝の人が絶えなかったといいます。
 近年、長らく衰微していたところを、往時を偲ぶ人々と、郷土の歴史を愛する人々の手によって山道の再整備が始まりました。山上の展望や玄武岩の柱状節理。周辺には大野の断層(おかやまの自然百選)などの自然の奇観を見る事ができます。