つやま自然のふしぎ館「世界の珍鳥」

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 津山城跡入り口に位置する「つやま自然のふしぎ館」は、世界各地の動物の実物はく製を中心とした自然史の総合博物館として1963年11月に開館しました。 館内は約1,500㎡の広さがあり、動物の実物はく製をはじめ、化石、鉱石類、貝類、昆虫類、人体標本類等約20,000点が常設展示されています。
 今回は、第12室 絶滅の危機にある「世界の珍鳥」を取材してみました。
 フィリピンのパラワン島に生息する「パラワンコクジャク」や、開発による森林伐採等により、既に野生では絶滅した可能性のある「コサンケイ」など、アジアを中心とした珍しい鳥が展示されています。
・つやま自然のふしぎ館は展示品の撮影OKです。(但し、フラッシュ、ストロボは他の方の迷惑になるのでご遠慮下さい。)
・ペットは同伴OKです。ただし、床には降ろさないでください。

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写真左:シロカケイ(シロミミキジ)(White Eared Pheasant)キジ目・キジ科
体長79㎝。中国、インドの標高3500~4300mの森林に生息、冬は2800m程まで降りてくる。一時期コレクターに乱獲されたが、人口増殖により絶滅は免れた。
写真右:【VU】 パラワンコクジャク(Paalawan Peacock Pheasant)キジ目・キジ科
体長オス50㎝、メス40㎝。生息地はフィリピン(パラワン島)。オスには長い冠羽があり、翼は光沢のある青緑色。尾羽に葵目玉模様があり、尾羽と飾り羽を広げてメスを誘う。メスは全体が褐色でオスに比べて地味。皇帝ナポレオンに捧げられたため、別名「ナポレオンコクジャク」と呼ばれている。
※注【VU】:「危急種」を表す。

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写真左:ヒオドシジュケイ(Satyr Tragopan)キジ目・キジ科
体長60㎝。尾が短いキジの仲間で、体に白い斑がある。標高2,400~4,000m以上の高山に生息。オスは両目に二本の角に似た肉腫をもち、求愛のときにこれを立てる。
写真右:ヨーロッパウヅラ(Common Quail)キジ目・キジ科
体長17㎝小型のウズラの仲間。主に地上で生活する。ヨーロッパ・アジアに分布。

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写真左:カンムリウズラ(California Quail)キジ目・キジ科
体長24~26㎝。アメリカ合衆国カルフォルニア州、オレゴン州、メキシコ西北部に分布。アメリカでは狩猟トリ(狩りの対象とする野鳥のこと)であったので、各地に放鳥されている。オスの羽色が美しいため、飼い鳥として輸入されていた。
写真右:コクジャク(Burmese Peacock Pheasant)キジ目・キジ科
体長65㎝。生息地はヒマラヤ南部、ラオス北部からベトナム、中国南部。
羽の色は比較的地味だが美しい斑点を持っており、繁殖期にはクジャクのように羽を広げ、メスを引き付ける。森林の伐採による生息環境の悪化により数が激減している。低地から標高1200mまでの熱帯常緑樹林に生息する。

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写真左:キジオライチョウ(Greater Sage Grouse)キジ目・キジ科
オスの体長66~76㎝、体重2.3~3.2㎏。アメリカ合衆国中西部に分布。
オスとメスでは姿形姿が異なる。オスは先端が尖った細長い尾羽、冠羽、胸によく膨らむ空気袋を持つ。オスは求愛行動で胸の袋を膨らませて尾羽を広げる。
写真右:クロライチョウ(Black Grouse)キジ目・キジ科
オスの体長55㎝、メスは43㎝。
丸いからだと太いくちばし、頑丈な脚を持つ。

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写真左:イワシャコ(Chukar Partridge)キジ目・キジ科
体長30㎝。イラク、パキスタンの国鳥とされている。赤いくちばしと、顔の周りの黒い模様が特徴的。
写真右:【EN】コサンケイ(Edward's Pheasant)キジ目 キジ科
オスの体長58~65㎝、メスは47㎝。生息地はベトナム中部。
顔には羽毛がなく、赤い肉垂れ状の皮膚が露出している。オスは体が暗い青色で、短い冠羽がある。開発による生息地の破壊、狩猟などにより生息数は激減している。
※注【EN】:「絶滅危惧種」を表す。

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ヤマムスメ(Formosan Blue Magpie)スズメ目・カラス科
体長61㎝。体は黒と灰色がかった青色で、長い尾羽の先は白い。台湾に生息する。雑食性で、木の実、昆虫類、カエル、ネズミなどを食べる。近年、台湾の国民投票により圧倒的な人気で国鳥に選ばれた。

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(注)写真は展示品より、説明文:キャプションの一部修正加筆(2022年8月10日)
(2022年8月3日撮影)