西上(地域別/津山市/勝北地域)

天狗供養塔(西上)

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 西上の山形仙のふもとに天狗供養塔の石碑がある。この天狗供養塔は昔鞍馬山に住んでいた天狗(修験者)が、この西上の地に舞い降り無病息災を祈願し暮らしていた。
 時が過ぎて天狗の話も薄らいでいたが、ある時土地の住民が家を建てて暮らしていると、主人が病にかかり祈祷師に拝んでもらうと「この家の下に鞍馬から来た天狗が居り、自然石で供養塔を立てなさい」とのお告げがあったと言われさっそく供養塔を建てると主人も良くなった。 
 天狗の命日には(旧暦一月十八日)主人が拝んでいたそうだ。また、供養塔の下には般若心経の一字一石の文字を書いた石を埋めてあるとも言われている。

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五輪塔(安井)

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 石造遺物の中で一般的に良く知られているのがこの五輪塔である。五輪塔は仏教の五大思想の教えによる宇宙観を表し、地・水・火・風・空の五つから成り、始めは密教の塔として現れたが、後に広がりを見せて全国的に分布している。
 時代の見方としては初期のものは円形(水輪)の作りがおしつぶされた形をし、全体的に安定感を感じられる。
 鎌倉時代後半より大形の五輪塔が現れるが、その後室町時代に入ると小形なものが数多く造られるようになる。
 埋葬地の上に建てる石塔を墓塔というが、五輪塔は本来堂宇の落成仏像の開眼時の供養のために建てられたものが、時代が下がるにしたがい墓塔化するようになってくる。
 室町時代に一石で造立されたものを一石五輪塔と呼んでいる。なお慶長年間あたりまでは一石五輪塔の造立は続くが江戸時代に入ると消滅してくる。

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不動明王(西下・西上)

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 不動明王の性格で特に際立つのが怨敵降伏の力である。右手に悪魔を断ち切る剣を持ち、左手に人を引き寄せる、あるいは悪魔を縛る羂索を持つ不動明王は、目を吊り上げ牙をむき出し怒りを表す忿怒の表情である。
 不動明王の刻像は十三仏の中にも見られるが、独尊としての石仏造立が多くみられ、造形形式には不動一尊のものと衿羯羅(こんがら)・制吨迦(せいたか)の二童子を脇侍とする三尊形式のものとがある。
 西下の不動明王:右手に構えた利剣、左手の風になびく羂索剣で衆生の煩悩を断ち切り索で迷える者を縛って仏道に導き、背後に猛煙が追っても動かず、不動の心を持って信仰の道を進めという仏法保護の像である。
 不動明王像は五大明王の中心的な存在で、大日如来の使者となり悪を断じ禅を修し真言行者を守護する役割を担っている。

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金剛寺の銀モクセイ・ツバキ(旧勝北)

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龍王山 金剛寺の銀モクセイ・ツバキ 種別 / 記念物(天然記念物) 指定年月日 / 昭和55年4月1日
所在地 / 西上500番地 所有者 / 金剛寺 員数 / 各1本
 金剛寺の入口には推定樹齢150年の銀モクセイと、同400年のツバキの木があります。銀モクセイは樹高12m、目通り周囲1.9m、根元周囲2.25mあります。地表60㎝で2枝に分かれ、さらに3mと3.5mあたりにそれぞれ第一枝を出し、樹冠の整った姿をしています。
 ツバキは樹高7m、目通り周囲1.83m、推定樹齢400年です。樹姿もよく生育が盛んで、6本の枝が張っています。季節になるとたくさんの花をつけ、訪れる人々の目を楽しませてくれます。

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天津神社(津山市西上妙見)

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天津神社
西上妙見にあり、祭神は天御中主命をまつる。神社創立の年月は明らかではないが、宝暦九年土浦領内吉野郡下町陣屋への指出し文書及び「東作誌」の中にも記されている。当社は八幡神社へ大正三年に合祀されるまでは新井のまつりの際には、神輿を奉じて山形字稲野塚へ神幸が行われていた。(勝北町誌・歴史めぐりより)2012.12.13取材
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