馬頭観音(杉の宮・上村)

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 馬頭観音は大日様を本願とする馬の供養塔として建てられたものである。村にある2基の馬頭観音はどちらも建立年代が遅く、牛の守り神である大日様の石碑よりも数も少ない。
 この地方の農村はやはり牛が中心であって、近世になってから耕馬の導入が多くなり、そのため建立の時期とも符合するように思われる。
 馬車などの運搬手段による馬の利用が多くなり、一部の農家にとっては大きな収入源でもあった。牛の供養と同じように、死んだ馬の供養とともに無病息災を願い、大日如来の「種子」が石碑に刻まれている。

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フロの馬頭観世音(上村)
寸法 高さ110cm
造立年代 明治十年(1877年)
在銘 明治十有四年秋十月上澣 流郷景房 建立の由来の銘あり
(文:勝北公民館発行『勝北むらの石仏』より)(2019年2月12日撮影)

馬頭観音(杉の宮)

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馬頭観音(杉の宮)
寸法 高さ50cm
造立年代 明治二八年(1895年)
(2018年10月3日撮影)