大峰山大権現(新野山形・杉宮)

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 大峰山大権現の石碑はよく光明真言百萬遍の石碑とともに建てられているものが多い。仏教上の権威を表す梵字が上に刻まれている。
 限りない仏の功徳を現わす「種子」はすべての功徳の生まれることを、草木の種子にたとえて刻まれるもので念仏供養塔などには阿弥陀の種子が多くみられる。
 大峰山大権現は奈良県にある大峰山に登り霊場に参拝するもので、山上ヶ岳から大日岳を主脈とした地域は古くから山岳信仰の地として知られている。
 4月から10月にかけて修験者の修行が行われており、それにちなんだ行事として地方でも「庚申侍」をする講が開かれるなどの大峰山信仰による延命招福を願う人達が村の辻や人目につきやすい路傍に石碑を建て村人の連携を深めていた。

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西久保の大峰山上講供養塔(新野山形 西久保)
寸法 高さ87cm 台座24cm
造立年代 寛政五年(1793年)
在銘 寛政五癸丑十一月吉日 大峰山上講供養講中安全○一 施主十三人
(2019年2月12日撮影)

大峰山大権現(杉宮)

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大峰山大権現(杉宮)
寸法 高さ95cm 台座45cm
造立年代 安政七年(1860年)
在銘 安政七庚申三月吉日 一百万遍供羪勝下村
(文:勝北公民館発行『勝北むらの石仏』より)(2017年11月23日撮影)