馬頭観音のイボ神様・念仏供養塔・六体地蔵様

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 2020年11月8日、「出雲街道 勝山宿の会」主催で、つながる「出雲街道」を歩こう会の特別企画第二弾(大井西の会と共催)で、津山市中北上~宮尾間を歩いてきました。実際に歩いてみないと細かなところまでは分かりませんが、資料を片手に歩いたところを紹介してみます。
 このページでは、坪井下の馬頭観音のイボ神様・念仏供養塔・六体地蔵様です。すぐ近くには餝摩津(しきまず)斉七塚鶴亀神社(鶴坂)・鶴坂神社等があります。

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馬頭観音のイボ神様
 馬頭観音は、自らは解脱(現世の苦悩から解放されて絶対自由の境地に達すること)を求めず、娑婆世界にとどまって、馬が草を貪り食うように諸悪を駆逐し、衆生(生きているいるものすべて)のあらゆる苦悩を断ち切ることを使命とする。
 『イボ神様は塩をお供えし二本の箸で神様とイボを渡し「イボイボ渡れ、箸の橋を渡れ」と何回もお願いすればとれると云われている』と古老のはなしである。

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念仏供養塔
 寛延2年(1749)題目塔(南無妙法蓮華経と書かれた塔)がある。日蓮宗の信者によって建立されている。碑には「南無妙法蓮華経 十月十三日 講中」と刻んである。また地区住民は、互いに掛け金を出し共同の頼母子講を作り組合を結び、集まった金で、能勢の妙見様 見延山久遠寺にお参りしていた様です。金が余った時は、このような供養塔を建て、死人の霊を供養したそうです。(故安藤貞郎氏の『つぼいの文化財めぐり』より)

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六体地蔵様
 この六体のお地蔵さまは、鎌倉時代に盛んになった六地蔵信仰の六道(地獄・飢餓・畜生・修羅・人・天)からきている。
 つまり地蔵様が六つの体に分身して迷える衆生(死者)を救済するという思想からきている。これを墓地の入り口・道端・峠に建てると村に入る災いを防ぐ、子育て安産等の仏様として親しまれている。
(文:出雲街道を歩こう会「坪井宿」資料より)(2020年11月23日撮影)