中宮一号墳(津山市福田)

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中宮一号墳は約50年前に発掘調査され、前方後円墳の一種で、ほたて貝式と呼ばれる、ほたて貝の形をした珍しいものです。発掘品は、土器・馬具・鉄器・玉類など多岐にわたり、津山郷土博物館に展示されています。この付近には他にもほたて貝式前方後円墳や、円墳があります。(情報提供:さら山ビジョン研究会)2013.10.30取材

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この真ん中の茂みが古墳です。

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塚の上の方に入り口がありました。

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 六世紀中頃につくられたとみられる全長約23メートルの帆立貝形の古墳で、1951年に津山市が岡山大学に委嘱(いしょく)して発掘調査をおこなった。中央部と、方形の造り出し部にそれぞれ埋葬施設が検出された。前者は横穴式石室、後者は竪穴式石室である。墳丘には円筒形埴輪(はにわ)をめぐらせていたが、葺石(ふきいし)はもたない。
 横穴式石室は比較的小さな割り石を積み上げてつくってあり、美作地方では最も古い様相をもつ。この石室内からは多くの須恵器(すえき)や土師器(はじき)といった土器類、刀や鏃(やじり)などの武器類、そして馬具などの豊富な遺物(いぶつ)が出土した。なかでも石室の隅に須恵器類がつみかさねて供えられていたが、このような出土状態は珍しいものである。遺物の残り方から死者を数回葬ったとみられる。
 周辺には前後する時期の古墳が多く存在するが、本古墳は、南方にある高野山根一号墳・二号墳の両前方後円墳とともに佐良山地区を代表する首長の墓と考えられる。(案内板より)

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石室実測図                        すぐ近くに猪の罠がありました。