元魚町「お祭り麒麟館」の展示風景

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 元魚町「お祭り麒麟館」の展示風景 グリーンライフ津山元魚町の1階(地域交流スペース)に元魚町「お祭り麒麟館」がある。この施設は協同組合 津山銀天街が管理、津山まちづくり倶楽部、協同組合 元魚町商店街、元魚町町内会、徳守だんじり若頭会が展示協力をしている。(文:元魚町『お祭り麒麟館』案内より)(撮影:2017年6月4日)

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元魚町の麒麟臺の由来 製作時期:慶応三年(1867)工匠:平間美濃三郎
 中国神話に現れる伝説上の霊獣で獣類の長さとされる麒麟の普段の姿は、非常に穏やかで優しく、足元の虫や食物を踏むことさえ恐れるほど殺生を嫌う。町名の由来でもあるように、魚町から殺生を行わない商人町への生まれ変わりを象徴するような麒麟を題材にしたことは、先人たちの英知が伺える。さらに、霊獣で獣類の長さとされる麒麟は、鳥類の長たる鳳凰(懸魚で採用)と対とみる向きも多く、題材として最適と判断してもおかしくない。

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徳守神社のの神輿               半鐘(昭和3年に町内会有志による寄附品として製作)

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大棟 麒麟臺の屋根の大棟に彫が施された津山だんじりは稀で、大棟からさらに躍動する麒麟(文化庁の調査時では、龍とされている)がおり、このような臺は津山では皆無である。

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四君子の玉 四君子とは、蘭・竹・菊・梅の四種を、草木の中の四君子として称えた言葉。本来、君子は、徳と学識、礼儀を備えた人を指し、文人はみな君子になることを目指した。蘭・竹・菊・梅の四種の植物がもつ特徴が、まさに君子の特性と似ていることから、文人画の代表的な素材にもなった。蘭は、ほのかな香りと気品を備え、竹は、寒い冬にも葉を落とさず青々としている上、曲がらずまっすぐな性質を持っていて、梅は、早春の雪の中で、最初に花を咲かせる強靭さを持ち、菊は、晩秋の寒さの中で鮮やかに咲く姿が好まれてきた。その由来に基づいて、麒麟臺の屋根から吊るされる、蘭玉・竹玉・菊玉・梅玉の四君子は、手掘りの一刀彫りで、きれいにくり抜かれた玉は、文化財にふさわしい一品である。

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元魚町「お祭り麒麟館」の展示風景

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元魚町「お祭り麒麟館」の展示風景

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元魚町「お祭り麒麟館」の展示風景

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元魚町「お祭り麒麟館」の展示風景