笠松(小田中)

kasamatsu002.jpg

 城西地域の中で北西の位置にあり、市街地から少し外れた丘陵地の見晴らしの良い高台にあります。戸数は100戸少々で東西に長く、面積はかなりあるものの家は点在し坂道が多いです。
 昔は30戸余りの野菜栽培の専業農家ばかりの小さな町内で、畑地帯で市民の台所でしたが、町の中心部に近いことから新興住宅地として戸数もどんどん増え、今は農家は少なくなりました。笠松地内に西陵団地ができ、やがて独立町内になりました。
 笠松の名前の由来は江戸時代この地帯は大きな松が茂り笠のようであったということでです。その松は今は全く無い畑地帯になっています。山を切り開いて畑にしたので山畑地帯とも呼ばれています。

kasamatsu2.jpgkasamatsu3.jpg

町内には江戸時代に建てた笠松荒神社があり、年3回春、夏、秋と祭りを開き、各班で当番をし、ごちそうを作り徳守神社より神主が来て町内会員全員が豊作・家内安全を祈ります。町内西部の南北に通る道路は古くから田邑と鏡野を結ぶ最短距離の道として利用されてきました。笠松峠と呼ばれた場所には、茶屋が2,3軒あり馬や籠が行き来していました。

kasamatsu-1.jpgtanku.jpg

 また、町内は高台のため第1から第3まで配水池が3つあり、市内に水道水を送っている水がめとなっています。
 町内は若者が多く青壮年は活発で、毎年年末大晦日の除夜の鐘と同時に花火大会を開き、広く城西地域を中心に多くの人が集まりにぎやかに新年を迎えています。積極的な町おこしとして津山市の名物になっています。(文:『作州城西史』より)(2019年1月14日撮影)