美作国万灯会ー333年ぶりに甦るー 翔鶴・悠久・宴・深山

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「美作国万灯会(みまさかのくにまんとうえ)ー333年ぶりに甦るー 翔鶴・悠久・宴・深山 監修 山形楽」が、2016年7月2日(土)午後6時~9時(※雨天順延)が臨済宗妙心寺派 東海山本源寺に於いて執り行われました。
 「万灯会」とは、夕方から夜にかけて、数多くの灯明をともして、仏様や御先祖様を祀り、御供養する仏教法要の一つです。今からおよそ1270年前の奈良時代744年(天平16年)に、東大寺の前身の金鐘寺(こんしゅじ)というお寺で、万灯を灯したのが、日本に於ける万灯会の始まりとされています。
  津山に於いては、本源寺が森忠政公によって現在の場所に建立された年の慶長12(1607)年、5月3日に忠政公の奥方、お岩の方が亡くなり、本源寺にお祀りされました。
その年のお岩の方の初盆、旧暦の7月14日・15日に、桶屋町・吹屋町から本源寺のお岩の方の墓所まで、万灯が灯されました。そしてその翌年には、吉井川の川向うから墓所まで、津山の町中に灯明が灯されました。現代のように電気のない時代ですから、さぞ美しかった事と思います。

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 この万灯会は、慶長12(1607)年のお岩の方の初盆から始まり、寛永11(1634)年に忠政公が亡くなってからは、忠政公とお岩の方の二人の供養の為に行われ、天和3(1683)年の、忠政公の50回忌の年まで76年間毎年続けられました。

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 この万灯会の素晴らしい所は、大名である森家や家臣たちが始めたのではない所です。桶屋町、吹屋町の方々が始められたのです。そして翌年には、吉井川の川向こうから町中の方が賛同して灯明が灯されました。いかに忠政公や奥方が、津山の人々から慕われていたかが分かります。

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天和3(1683)年から数えて、333年ぶりの本年(2016)に復活された法要

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大勢のボランティアスタッフに支えられて。

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 美作国主にして津山藩初代藩主 森忠政公の御命日である7月7日に合わせて、平成25年より毎年7月1~7日までの一週間、森家菩提寺の本源寺にて「本源寺特別拝観」を行い、7日当日に「毎歳忌法要」を行っています。
 本年の平成28年は、森忠政公をはじめ森家一門、並びに美作国の全ての祖霊の為に報恩謝徳の祈りを捧げ、美作国を灯す一灯となればという思いを込めて、初日の1日午後6時より9時まで、「万灯会法要」を行いたいと思っています。(文:案内パンフレットより)

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大勢のボランティアスタッフに支えられて。

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お国自慢のみなさんのお顔をあちこちで見かけました。

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お線香をあげる市民の皆さんです。

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忠政公の奥方、お岩の方が亡くなり、本源寺にお祀りされました。(左がお岩の方、右が忠政公)

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徐々に日が暮れだして灯りも入れられ、雰囲気が盛り上がってきました。

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森家御紋鶴丸印に想う       熊本震災の鎮魂と復興祈願を込めて

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御成門                     本堂の中では法要が行われています。

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本堂の中で奉納演奏が行われています。       

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忠政公、お岩の方の墓前にお参り          お霊屋にもお参り

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お岩の方の墓前          竹の提灯            竹の燈籠

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提灯に魅入る少女                鐘楼と庫裏の灯り

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多くのボランティアに支えられた333年目の「万灯会」でした。皆様本当にお疲れ様でした。
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