津山名産の「初雪」

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 津山名産の「初雪」は、淡い甘味のあるかきもちで、火鉢を囲んでひとつひとつあぶり少しさましてから食べます。
 この「初雪」は、後醍醐天皇が、北条高時によって隠岐に流される途中に、津山の院庄で一夜を過ごされたとき里人が献上したという伝承があります。
 また、旧津山藩主松平家の資料の中から購入代金の領収書が見つかっています。
この領収書は明治17年に墓参りのため津山に来た松平確堂が、東京に帰ってから津山土産として配るために購入した時のものだということです。
 この「初雪」がお土産に選ばれた理由は、長期間保存が出来ること、軽いことだそうです。これらから、昔から初雪を贈答品として使う習慣があったのかもしれないということでした。
 明治の初めまでは数十件のお店が初雪を作っていましたが、大正初期には16軒、今では武田待喜堂1軒のみとなっています。伝統を守り続けると言うことは大変なご苦労があると思います。津山名産の「初雪」をこれからも守り続けてくださいね。(2012年6月18日取材)

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「初雪」の作り方は、粘りの強い美作地方特産のもち米に、精糖を少し加えて杵でつき、とり粉の上でのばし、長方形に切ったものを、長さ7cm、幅2cmぐらいの大きさに切り、指先でヘチマ形にして、陰干しすると出来上がります。(写真は進さんのお母様で、今でも元気でご活躍されています。)
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武田待喜堂 武田進さんと宮脇町の店舗
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津山藩主松平家の資料の中から見つかった「初雪」購入代金の領収書。
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「初雪」が紹介されている雑誌です。
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初雪の召し上がり方
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この石の下には溝があるそうです。         このテーブルはウスで作ってあります。
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(貴店のおこわは当地方の良質のもち米を用い、独特の味覚を工夫されました。よって当地を代表する郷土料理として認め「鶴山おこわ」と命名します)の津山観光協会の命名書と鶴山おこわです。
 「津山瓦版」会員でもある武田さんの「鶴山おこわ」は大変美味しいと評判です。
お問合せは、武田待喜堂 津山市宮脇町23 TEL0868-22-3676