津山名産の「初雪」
津山名産の「初雪」は、淡い甘味のあるかきもちで、火鉢を囲んでひとつひとつあぶり少しさましてから食べます。
この「初雪」は、後醍醐天皇が、北条高時によって隠岐に流される途中に、津山の院庄で一夜を過ごされたとき里人が献上したという伝承があります。
また、旧津山藩主松平家の資料の中から購入代金の領収書が見つかっています。
この領収書は明治17年に墓参りのため津山に来た松平確堂が、東京に帰ってから津山土産として配るために購入した時のものだということです。
この「初雪」がお土産に選ばれた理由は、長期間保存が出来ること、軽いことだそうです。これらから、昔から初雪を贈答品として使う習慣があったのかもしれないということでした。
明治の初めまでは数十件のお店が初雪を作っていましたが、大正初期には16軒、今では武田待喜堂1軒のみとなっています。伝統を守り続けると言うことは大変なご苦労があると思います。津山名産の「初雪」をこれからも守り続けてくださいね。(2012年6月18日取材)